インターハイの取材もいくつかしたが、会場周辺の飲食店では、各地の同じ競技の部活顧問が集まって会食をしているのによく出くわした。顧問の教員たちはそういう席で手帳を出して「練習試合の日程」を決めていた。
部活指導者たちは、まるで、空白があるのが罪であるかのように、日程を埋めていくのだ。ある四国のスポーツ強豪高校は、金曜の朝から出発して中国、近畿圏の学校と練習試合を続けて日曜の夜に帰ってくるパターンで活動していた。他校の指導者は「あそこは金曜日の遠征は『体育の課外授業』の扱いにしていた。そんなのが許されていいのか」と憤慨していた。
練習試合の依頼が殺到する強豪校
高校野球の場合、甲子園で活躍した学校には、全国から「練習試合を」「お手合わせを」という依頼が舞い込む。そういう場合、遠征費用は先方の学校持ちになることが少なくない。全国の学校からのオファーにこたえるため毎週、長距離の遠征を強いられる学校も多い。
部員が多い学校の場合「Aチーム、Bチーム」に分かれて二カ所に遠征することもある。ただその際も、相手校からは「試合の時は正規のユニフォームを着てほしい」と依頼されることも多いという。試合が終わると監督が講演をすることもある。
部活強豪校の中には、寮を完備している学校も珍しくないが、多くの学校の寮には「空き室」がある。こうした空き室は、遠征した学校の生徒の宿泊に使われることもある。到着した日と翌日の2日間しっかり試合をして実力を確かめ合うことができる。その夜に顧問や部長の教師が、会食をして意見交換するのも恒例になっている。「この時間が最高に楽しい」という教員の声も聞いた。
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【なぜ部活で休日まで埋め尽くされるのか】
