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ライフ #百貨店消滅タウン

地元店主も「つくばに取られちゃったよね」と嘆き…「茨城屈指の商業都市」はなぜ「廃墟モールのある街」にまで落ちぶれたか

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モール505。現在は半分以上が空き店舗となっている(写真:筆者撮影)
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80年代後半の土浦駅前には、百貨店と大型店が集積し、商業規模では県庁所在地の水戸市を上回る時期もあった。

しかし、その集積は短期間で縮小していく。89年に京成百貨店が閉店。その後も98年に西友、99年に小網屋、2004年に丸井、13年にイトーヨーカドーが撤退。

しかし土浦市は、駅前商業の縮小後も、駅前に人を呼び込む施策を続けてきた。

97年には駅前再開発ビル「URALA」が完成し、中核テナントとしてイトーヨーカドーが入居した。しかしイトーヨーカドーが撤退すると、15年から空き区画へ土浦市役所が移転する。商業施設だった場所に行政機能を入れ、駅前の利用者を維持しようとしたのだ。

その後も駅前では再整備が続く。17年には図書館と市民ギャラリーを備えた「アルカス土浦」が開業。18年には駅ビル「ペルチ土浦」が「PLAYatré土浦」としてリニューアルされ、サイクリング拠点へ転換された。さらに20年には、星野リゾート「BEB5土浦」も開業し、滞在型観光の機能も加わった。

土浦駅前は、商業集積から、行政・観光・滞在を軸とした街へ変わろうとしている真っただ中だ。なかでもPLAYatré土浦は「体験型サイクリングリゾート施設」を掲げており、土浦が消費都市から観光地への転換を目指していることを象徴する施設となっている。

改札を出た瞬間から「サイクリングのまち」を押し出している(写真:筆者撮影/敷地外からズーム機能を使用して撮影)
「PLAYatré土浦」には飲食店のほかにクリニックやフォトスタジオなども併設(写真:筆者撮影)
星野リゾートが手がけるホテル「BEB5土浦」。愛車を部屋に持ち込める自転車フレンドリーなホテルだ(写真:筆者撮影)

駅前広場は閑散、人が集まっていたのは市役所

駅前ロータリー。人よりタクシーのほうが多いなど、閑散とした印象だ(写真:筆者撮影)

5月上旬の休日午前11時、土浦駅西口を出ると駅前広場は閑散としていた。行き交う人の数より大量のタクシーが待機している。観光客らしい姿も見えるが、人通りは多くない。

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【亀城公園内には家族連れの姿がちらほら…】

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