確かに、ASEAN諸国において「日本は良い影響を与えている国」としての評価は依然として高い。しかし、10年前の調査と比較すると、その輝きは確実に陰りを見せている。バンコクの調査では、自国の製品・サービスに良い影響を与えている国として日本を挙げる割合が、74%から49%へと激減した。一方で、中国は12%から32%へと急伸している。
「若年層の日本離れ」という深刻な危機
特に深刻なのが、世代による断絶だ。日本ブランドは50代以上の層からは高い信頼を得ているが、20代を中心とした若年層にはまったく刺さっていない。若者の目には、日本は「信頼・安心」ではあるが、韓国のような「おしゃれ・若々しい」、あるいは欧米のような「高級感・華やか」というイメージでは後塵を拝していると映っているのだ。
一方で、希望もある。皮肉なことに、日本人自身が「日本はもうダメだ」と卑下しているほど、世界は日本を見捨ててはいない。海外の消費者は、日本に対して「クリエイティブ」「知的」「個性的」というポジティブなイメージを抱いている。この「クリエイティブ」という資産を、いかにビジネスに転換できるかがカギとなる。
では、日本企業はこれからどう戦うべきか。まず、「品質」を付加価値ではなく「最低条件(当たり前)」と再定義する必要がある。日本の消費者は「安くても高品質」に慣れすぎているが、世界では日本人が求めるまでの高品質は必要ない。一方、「ワクワク感」や「ステータス」が上乗せされたクリエイティブなものには、追加のお金を払う。
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【「ワクワク感を売る」という発想】
