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日本の「高品質」が世界で通用しなくなった根本原因。「自慢したい」世界の富裕層と「こだわり」の日本人の決定的なズレ

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ドバイの都市風景
世界の富裕層は「高品質なもの」よりも「自慢できるもの」を求めている?(写真:HIT1912/PIXTA)
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NRIの調査では、世界の消費者を以下の4つのタイプに分類している。

01. 顕示的消費: 人に羨望されるものを買う(25都市平均30%)
02. 品質重視消費: 高くても良いものを買う(20%)
03. 安さ追求消費: とにかく安いものを買う(27%)
04. 固執的消費: なじみの店・商品を買う(23%)

ここで注目すべきは、日本で最も多いのが「なじみのもの」を使い続ける「固執的消費」であるという点だ。日本は超成熟社会であり、もはや持ち物で社会階層を測る文化が薄れている。そのため、自分にとっての「定番」が最も合理的とされる。

「ステータス」を求める世界の富裕層

対照的に、世界(特にインド、ドバイ、中国などの成長著しい国々)で主流なのは、圧倒的に「顕示的消費」である。彼らにとって、消費とは「自分はこういうものが買える階層の人間だ」と周囲に示す手段なのだ。

例えば、日本では「ブランドロゴが目立たない控えめなデザイン」が好まれる傾向にある。しかし、顕示的消費の層は、SNSでの拡散を前提に、誰が見てもわかる巨大なロゴが入った商品を好む。

さらに衝撃的なのは、富裕層の志向だ。日本では高所得者ほど「品質重視消費」になる傾向があるが、世界では世帯年収25万ドル以上の層の半数以上が「顕示的消費」に分類される。つまり、世界の富裕層は「高品質なもの」よりも「自慢できるもの」を求めているのだ。この本質を見誤り、愚直に「品質の良さ」だけを訴求しても、彼らの財布の紐は緩まない。

日本企業のもう一つの盲点は、日本ブランドに対する根拠なき自信である。

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【若年層の日本離れは本当か】

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