直近の相場から振り返ろう。日経平均株価は7日に日中6万3000円台をつけたが、予想EPS(1株当たり利益)は、8日現在で3121.64円と過去最高となり、いよいよ3000円台に突入して来た。
この株式価値の上昇を評価し買い入れる資金も、マネーストック(M3、世の中に出回っているおカネの量)の約1625兆5000億円(日本銀行3月速報)が示すとおり、日本経済に歴然として存在する。
AI関連だけが突っ走る今の相場に危険はないのか
しかも、その期待値を表す日経平均の予想PER(株価収益率)も20倍台が定着して来た。「そこから見える景色」(EPS×PER)である日経平均6万円台は単なる地相場となり、PER21倍の6万3000円は一時的とはいえすでに達成した今、同22倍の6万6000円台は、期待する目標というよりも蓋然性のある通過点にすぎなくなった。
しかも、日経平均だけでなく、アメリカのナスダック総合指数やS&P500種指数など、他の世界の主要指数も史上最高値水準にあるにもかかわらず、多くの投資家は不透明なイラン有事を前にして、強気になりきっていない。この市場センチメントのパターンは、上昇相場が継続する典型的なパターンだ。
今の日経平均は、筆者が常に重要視する3つの移動平均線との乖離率で言うと、25日移動平均で+10.04%、75日移動平均で+13.01%、200日移動平均で+26.03%、3つを合計した「総合乖離」では+49.08%にもなっており、短期・中期ともに上昇スピードに対する危険シグナルが出ている。
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【今の日経平均は「もう天井だ」とは言えない】
