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少子化なのに「小中高生の自殺」過去最多、親の虐待や教員の不適切な指導による死…なぜ自殺?そのとき何があったのか

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学校のベランダでうなだれる男子生徒
全世代の自殺者数は減っているのに10代だけが減少していないのはなぜか(写真:マハロ / PIXTA)
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この担任による大声の叱責が理不尽なイメージと結びついていたのだろう。そして、今回の始業式のときも、提出しなかった生徒6人のうち、なぜかAさんともう1人の生徒だけ職員室に呼ばれた。そしてAさんだけが大声で叱責された。

このとき、「数学のプリント集」をなくしてしまったことを伝えていた。担任は数学担当の教諭にもらうように言っていたが、その教諭は学校を休んでいた。

にもかかわらず、「その日の提出」を変えなかった。このことも理不尽さについて思いを深くした可能性がある。自宅に取りに行かせ、1人にさせたことで、自殺への衝動を誘発させた可能性がある。

支援には大人への信頼感が求められる

家族問題を背景としたこども・若者の自殺は、なかなか対策が難しい。児童相談所や行政の窓口などとつながっていれば、家庭内の様子を把握しやすい。

また、周囲がODなどの自傷行為をはじめ、自殺関連行動を把握できれば、精神保健など自殺対策の窓口や、こども家庭庁の「緊急強化プラン」にある「こども・若者危機対応チーム」につながりやすい。その前提として大人への信頼感が求められるため、当事者目線での支援が必要となるだろう。

一方、文科省は25年12月、児童生徒の自殺が起きた場合の「背景調査の指針」を改訂した。いじめの疑いの場合は、いじめ防止対策推進法(13年)に従って調査をする。しかし、体罰・不適切指導が背景に疑われる場合に実施される「詳細調査」は第三者委員会方式であることが明記された。

しかし、「指針」による、自殺が起きた段階で資料を集めるなどする「基本調査」は100%実施だが、「詳細調査」は5.6%(24年度)でしかない。そのためか、22年度調査から「自殺した児童生徒が置かれていた状況」に「教職員による体罰・不適切指導」が追加されたものの、年1〜2件が計上されているだけだ。

不適切な指導を背景にした自殺は「指導死」と呼ばれている。指導死で亡くなった当事者は、日頃から自殺願望が強いわけではない。OVAの調査でいう「低・中リスク相談者」に当たるだろう。

しかし、きっかけとなるハラスメントがあれば、比較的短期間で自殺関連行動を取ることがある。22年12月に改訂された生徒指導の基本書「生徒指導提要」では、不適切な指導が不登校や自殺につながるリスクが指摘されている。

指導死を防ぐためには、不適切な指導とは何かを認識し、行ってしまった場合にどのようなフォローアップが必要かを把握する必要がある。そのため岡山県が研修ビデオを作成したように、児童生徒に対しても、教職員に対しても啓発や研修が求められる。

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