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ある銀行は、融資先が国内外で表彰されている最先端企業だからと安心し、事業実態の把握に必要な資料が数カ月にわたって開示されていないにもかかわらず放置していたところ粉飾が発覚した。また別の銀行は、工場の視察に行っても「見ただけ」で満足し、在庫や設備の裏付け検証を怠ったまま融資を続け粉飾を見逃していた──。
これらは、金融庁が2025年6月に公表した「金融機関における粉飾等予兆管理態勢の高度化に向けたモニタリングレポート」に生々しく記された事例だ。このレポートからは、金融機関に対する金融庁の強い怒りとあきれがにじみ出ていた。
「融資規律の弛緩」への強い危機感
金融庁が異例ともいえるレポートをまとめた背景には、銀行業界にはびこる「融資規律の弛緩」への強い危機感がある。
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