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衛星スマホ通信「3社出揃い」で横並び、勝負は圏外の先へ──次に差がつく"つながった後"の競争

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au Starlink Directに関するスライド
au Starlink Directは提供開始1周年で利用者が400万人を超えた(写真:筆者撮影)
  • 石井 徹 モバイル・ITライター
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差がつくのはキャリア独自アプリの部分だ。auはauカーナビやau PAYを、ドコモはd払いやドコモメールを、ソフトバンクはMy SoftBankやYahoo!系各種アプリをそれぞれ対応させた。ただし、これだけでは乗り換えの動機にはなりにくい。

先行者が積み上げた「つながった先」の価値

KDDIが打ち出した3つの新サービスは、「つながる」段階の先にある付加価値を狙っている。

au Starlink Directはこの1年でアジア初の提供開始や世界初のデータ通信開始など4つの実績を積み上げた(写真:筆者撮影)

SOSセンターは、圏外エリアから対応アプリ経由でSOS情報をテキスト送信すると、KDDIのセンターが24時間365日体制で受信し、警察・消防・海上保安庁に代理通報する仕組みだ。衛星通信では音声通話ができないため、テキストベースで緊急通報を完結させる設計になっている。利用できるのはau Starlink Direct契約者に限られる。

SOSセンターは圏外でテキスト送信を受けて緊急機関に代理通報する(写真:筆者撮影)

海外ローミングはアメリカに続き、カナダ(6月)、フィリピン(9月)、ニュージーランド(年内)に拡大する。各国の通信事業者が運用するStarlink衛星と接続する仕組みで、ドコモ・ソフトバンクにはまだない展開だ。

国内のエリアでも差が生まれている。門脇氏は質疑応答で「各社で使う周波数が違うためエリア設計に差が出る」と説明した。auは漁業関係者の要望を受けて海上エリアを24海里(約44km)まで広げており、他社より広い。

IoTデバイス向けの「au Starlink Direct for IoT」は、IoT専用に割り当てられた020番号を使った衛星直接通信としては国内初だ。

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【常時接続を前提としない設計で、圏外での活用の幅を広げる】

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