不動産業界の中でも、大企業(主にデベロッパー)、中堅企業、中小企業に分けられており、2026年3月時点はプラスの数字を付けている。特に大企業は13というプラスの数値を維持しており、新規開発を担う大企業に対しては、金融機関の貸出姿勢がなお緩いことがうかがえる。新規供給がないと、供給不足で価格は上がるし、家賃も上がってしまうので、大企業への資金供給は望ましい結果である。
一方で、短期転売を目的に物件を取得する業者の多くは、不動産業の中でも中堅企業や中小企業に含まれるとみられる。その貸出態度判断DIは大企業の半分程度しかない。その分、DIがゼロ、つまり「緩い」と「厳しい」が均衡する水準に近づく可能性は高いと考えられる。
金融庁の地銀への警告が転換点になる可能性
そんな中、2026年2月に、金融庁が全国の地銀に対し、不動産業への融資増加について異例の警告を発した(共同通信)。金融庁による地銀の不動産融資に対する警告の影響は、次回の6月の貸出態度指数で明らかになる。それが、都心3区の転売バブルを意味するのであるならば、中堅以下の企業には今後マイナスになることも考えられる。その結果は都心3区の転売不動産バブルの崩壊になると私は考えている。
実際、新築分譲マンションの売れ行きは鈍り始めている。都区部の初月契約戸数、つまり発売初月に契約された戸数は、2025年1〜3月は1251戸、2026年1〜3月は846戸と32%減少した。この期間の総契約戸数も2946戸から2533戸へと14%減少している(不動産経済研究所)。
2026年は都心3区の価格調整期に入るだろうが、これには一定の時間がかかるだろう。まず、売れ行きは悪くなったとはいえ、件数は半減したわけではない。そして、媒介契約は3カ月あるので、売出価格が下がるのに数カ月はかかる。今の物件検索サイトにある売出価格がどんなに高くても、同一物件内でこれよりもやや安ければ買い手が来てくれる可能性があるので、急に下げるとも考えにくい。
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【調整局面は購入を見送るべきなのか?】
