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都心マンション価格高騰に急ブレーキ…「売れない在庫」急増で"転売不動産バブル崩壊"前夜を思わせる不気味な兆候

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マンション高騰に急ブレーキ(写真:makoto.h/PIXTA)
  • 沖 有人 不動産コンサルタント
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このセールストークに一般の売主は期待を膨らませる。「A社よりB社のほうが価格査定が高い」とやみくもに信じて、高いほうを選びたがる。とはいえ、自分の家だけが高く売れる理由などあるわけがない。高値への期待が先に立ち、人は自分に都合よく考えるものである。

「高値で売りましょう」と言っても、現実は売れなくなってきている。媒介契約は最長3カ月なので、失望する顧客が急増していることは想像に難くない。それは売り出し中の物件、つまり在庫件数の急増となって現れる。2025年3月に都心3区のレインズ(業者間データベース)にあった在庫件数は2903件であったが、1年後には4205件と45%も急増している。

その在庫の中には、買い替えですでに次の住まいを購入し、その引き渡しが控えている売主の物件もある。こうした売主は一定期間内に売らなければならないため、現実的な売出価格にせざるをえないだろう。そうなると、成約価格は下がることになる。

物件検索サイトに載っている価格の正体

売出価格がどのくらい高いか、説明しておこう。一般の方は、物件検索サイトに載っている価格を相場のように思いがちだが、現実はそうではない。不動産業者は売出価格には無頓着で、成約価格だけを気にしているものだ。

具体的には、2026年3月時点の売出㎡単価と成約㎡単価の乖離幅は過去最高の38%もある。比較対象として、金融緩和後に市場が動き始めた2013年から2024年までの平均を見ると17%であり、その差は2割以上という異常値なのである。このため、業者間では「高すぎる」との声も出ており、「物上げ」時とは違う話が出てくる始末になる。

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【不動産価格を左右するのは「資金の流れ」】

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