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就職氷河期世代は子どもも貧困?「実家に頼れない若者」が追い込まれる"貧困連鎖"の深刻さ

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(写真:mits/PIXTA)
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さらに、最近問題になっているのが氷河期世代の「低年金」の問題だ。2025年、5年に1度の年金制度改革が行われたのだが、その改正法案の中で、氷河期世代を救済するための年金改革が議論された。低年金リスクへの対応は一部盛り込まれたものの、氷河期世代の老後不安をどこまで解消できるのかは、なお課題として残っている。氷河期世代は非正規雇用が多かった影響で、将来の年金が低くなる人が多く、生活保護の対象になることも懸念されている。今後の制度改革がどう進むのかが注目されている。

日本の問題だけじゃない貧困の世代間連鎖

ところで、日本の氷河期世代に似た現象は、実は海外にもいくつかある。たとえば、ギリシャ、スペイン、イタリア、ポルトガルといった南欧諸国には、「ロスト・ジェネレーション」と呼ばれる貧困世代が存在する。

2008年のリーマンショック前後の経済危機によって、若年層の雇用機会が大きく減少した。失業率のピークはギリシャやスペインで非常に高い水準に達し、職を求めて国外移住などを強いられた。親世代より高い学歴にもかかわらず職がない状況で、日本の氷河期世代とよく似ている。当然ながら、貧困の世代間連鎖も危惧されている。

さらに、1965年〜1980年生まれの「ジェネレーションX 忘れられた世代」と呼ばれる層がいる。確定給付型年金の恩恵を受けにくく、その後成立した年金の自動加入制度の恩恵も十分には受けられなかった「制度の谷間」に落ちた世代がいる。イギリスでは、この世代が約1400万人いるとされ、そのうち半数超が退職後の所得不足リスクに直面する可能性があるとの調査もある。これらの国でも、対策が叫ばれているものの、有効な政策を打ち出せていない。

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