日経新聞「氷河期世代 介護に直面」(2025年7月15日朝刊)によると、8年後の33年には氷河期世代の大半が50代となり、親などの介護をする人が、23年の約75万人から、200万人に増えるという試算があると紹介している。経済産業省の推計でも、30年時点で経済的損失は「9兆円」に拡大するそうだ。
「政府は20年度から就職氷河期世代支援プログラムを進め、資格取得に向けた職業訓練をハローワークで実施するなどしてきた。正規雇用の比率は改善しているものの、近年は他の世代と比べて所得が少なかったことから、老後の低年金などが政策課題となっている」(同記事より)
もともと介護や生活困窮の文脈では、「8050問題」と呼ばれる問題が指摘されてきた。これは一般に、80代の親が50代の子どもの生活を支える構図を指す。氷河期世代が50代に差しかかる中で、そこに親の介護や親の死亡後の生活困窮が重なるリスクも高まっている。
未婚で親と同居する人が「約250万人弱」
日本総合研究所の試算によれば、氷河期世代のうち、未婚で親と同居する人が「約250万人弱」いるそうだ。さらに、このうち非正規または無職で、親の年金や資産に頼って生活している層が約70万人いると試算されている。
親が亡くなった瞬間に、収入源を失うことになることを「崖落ちリスク」というそうだが、内閣府の「少子化社会対策白書(2024年)」によれば、氷河期世代のうち50歳時点の未婚率は、男性で「約28%」、女性でも「約18%」となっている。未婚のままでは配偶者からの支えを見込みにくく、1人で親の介護を担う「シングル介護」の状態になる可能性もある。
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