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新年度が始まって、5月ももう半ば。皆さんの職場の新入社員はそろそろ現場に配属され始める頃だろうか。中には、早くも退職代行サービスに駆け込む人たちもいるとか、いないとか……。
数年前から「静かな退職」という言葉が聞かれるようになった。アメリカで生まれた「Quiet Quitting」という言葉の日本語訳だ。
昨年末『
無敵化する若者たち』(小社刊)でいまの若者たちの実像に迫った金間大介・金沢大学教授は、「静かな退職と訳すと、人知れずそっと辞めることのように思えてしまう。実際は、給料を得るために求められる最低限の仕事はこなすが、それ以上はがんばらないという状態」と指摘する。いずれにせよ、そんな〝体温低め〟の若者たちにいかにがんばってもらうか--というのが、これまでの大きなテーマだった。ところが最近、注目すべき変化が起きているという。
Z世代に見切りをつけ始めている
最近、若手人材の育成を研究している僕の周りで、「企業がZ世代に見切りをつけ始めている」という声を聞くようになった。
「え? Z世代といえば就職も転職も引っ張りだこなんじゃないの?」と驚く人もいるかもしれない。実際、「うちの会社なんて、毎日のようにZ世代が辞めていかないための対策を検討してるよ」という人もいるだろう。
僕は昨年12月に『無敵化する若者たち』を上梓し、その中で、昨今の若者たちがいかに安定志向が強く、失敗を恐れ、他人(特に同世代)の目を気にしながら生活しているかを、多様なデータを交えて論じた。と、同時に、してもらい上手で、先輩世代から手厚く守られ、ときにそんな先輩たちがちょっと驚いてしまうような権利主張を平気でする、なんていうエピソードを面白おかしく描いた。
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【即戦力の中途採用にシフト】
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