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PM4時に時短社員は退勤→尻拭い続けた彼は限界迎え辞表を…"柔軟な働き方"がもたらす「助け合えば大丈夫」じゃない現実

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優秀な社員
負荷の偏りが現場を疲弊させた事例をご紹介します(写真:8x10/PIXTA)
  • 安東 邦彦 ブレインマークス代表取締役
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社長は確信しました。これで現場の負担は軽くなり、生産性は上がるはずだと。

負荷は“見えない形”で集中し始めた

その期待とは裏腹に、現場リーダーのBさんの日常は、静かに崩れ始めていました。変化は、日々の小さな隙間から忍び寄ってきたのです。

午後4時過ぎ。取引先から急ぎの修正依頼が入る。担当の時短メンバーはすでに退勤しており、次の出社は2日後。困り果てた営業担当者は、Bさんのもとに駆け込みます。

「これ、今日中になんとかなりませんか」

Bさんは自分の作業を中断し、他人のデータを開き、ファイル構造を手探りで追いながら対応する。工場の照明が次々と落ちる中、彼だけがパソコンの前に残る。そんな光景が、やがて日常になっていきました。マイクロシフティングの導入から数カ月。Bさんの表情からは、生気が消えていました。日中はフォローと顧客対応に追われ、本来の設計業務に着手できるのは、メンバーが「お先に失礼します」と帰った後。夜22時を回っても、彼のデスクだけが青白く光っていました。

ある朝、Bさんは社長室を訪れ、一通の封筒を差し出しました。そして、静かにこう言ったといいます。

「もう、誰に合わせて、どこまで支えればいいのか分からなくなりました」

彼は制度を否定したかったわけではありません。むしろ「多様な働き方は必要だ」と信じ、不満を漏らす若手をなだめ、時短メンバーには「こちらで拾っておきますから」と言い続けてきたのです。その誠実さが、皮肉にも彼を追い詰めました。

会社の未来を信じ、独りで制度の穴を埋め続けたエースが、最初に組織を去る。

これは決して特殊な悲劇ではありません。制度という“器”だけを用意し、中身の“設計”を現場の善意に委ねたとき、組織では同じことが繰り返されるのです。

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【なぜ現場は疲弊した?】

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