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【独占寄稿②】清原達郎氏が45年間疑問に思うこと「なぜ日本の大企業は海外で無謀な大型買収を行って大損し続けるのか」

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(ⓒ野口 博)

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“伝説のファンドマネジャー”清原達郎氏が著した25万部突破のベストセラー『わが投資術 市場は誰に微笑むか』。同書は株式投資の初心者には多少難しい部分があったので、難しい話は全部外して少しフィクションを入れ、純粋のエンタメのマンガにしようーー。そうして出版されたのが『マンガ清原達郎 わが投資術』です。第1巻に続き、4月16日には第2巻が発売されました。第2巻ではタワー投資顧問に入社した清原氏が、割安小型株をいかに発掘して運用していくかが描かれています。

では清原氏は、イラン情勢に伴う株安に見舞われた日本株市場をどう見ているのでしょうか。日本株市場の展望から個人投資家へのアドバイスまで、インタビューを3回にわたってお届けします。

第2回は日本株市場の「外国人投資家による買い」の影響と、清原氏がずっと疑問に抱えてきた「日本企業の謎」に迫ります。

(※清原氏の過去の咽頭がん手術の影響により、文面のやり取りによる取材を実施しました)

※本記事は会社四季報オンラインでも配信しています。

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『マンガ清原達郎 わが投資術2』では、タワー投資顧問に入社した清原氏が割安小型株をいかに発掘して運用していくかが描かれる。運用に失敗し、損失が膨れ上がった経験も赤裸々に綴られる

外国人投資家の影響の行方

これまでの日本株式高騰のいちばん大きな要因は「外国人投資家の買い」です。その背景には「日本企業のガバナンス改革」があります。

『マンガ 清原達郎 わが投資術 2 市場は誰に微笑むか』(講談社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

アクティビストファンドの日本株でのパフォーマンスは良好で、これからも暴れまくるのでしょう。したがって、この巨大なエンジンが止まる気配は今のところまったくありません。

しかし5〜10年といった長期で見たらどうでしょうか。アクティビストファンドは「株主の利益を無視し、会社がため込んだ金は自分のものだ」と思っていた経営者に鉄槌を下しました。最近では「余計な不動産持ち会社」が狙われています。

しかし、アクティビストファンドが投資した会社が成長路線に戻るということはありません。持っている余計な資産を株主が取り戻して、それで終わりなのです。つまり「焼き畑農業的」であって、永遠に続くものではありません。

アクティビストファンドに企業を経営するノウハウはまったくありません。ただ企業に嫌がらせをして、「お金は払うから撤退してくれ」と言わせるだけの存在なのです(でもそのおかげで日本企業のガバナンスは劇的に向上しました)。

それに対しPEファンド(プライベートエクイティファンドまたはバイアウトファンド)はまったく違います。彼らは経営のノウハウを持っているのです。しかし経営に成功し、利食える確率は昨今の株価の上昇で著しく低下しました。すでに高くなった株価にさらにプレミアムを付けて上場企業を買って利食うというのは、ほぼ不可能になったと私は感じています。

清原達郎(きよはら・たつろう)/投資家。米スタンフォード大学で経営学修士号(MBA)取得。野村証券、ゴールドマン・サックス証券などを経て、タワー投資顧問で「タワーK1ファンド」をローンチ。2023年同ファンドの運用を終了し、退社(ⓒ野口 博)

マレリホールディングス(旧カルソニックカンセイ)の破綻は日本の株式市場でのバイアウトファンドの限界を露呈したように私には見えました。つまり、アクティビストファンドの活躍は日本企業の業績の拡大・成長とは何の関係もないし、それを期待できるPEファンドも、この株価高騰でお手上げ状態になってしまったということです。これらの投資家の存在が、長期的にみて日本株の押上げ要因になるとは思えません。

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