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ビジネス #検証ニデック 永守イズムが招いた蹉跌

【独自】元PwC京都幹部証言、ニデック不正会計「変ななれ合いあった」/ずさんな会計を把握していたが「消去法で適正意見」

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旧PwC京都の元幹部は「ニデックとは変ななれ合いががあった」と語る(編集部撮影)
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不正が始まった時期は不明だが、ニデックには少なくとも12〜13年度にはすでに100億円近い「負の遺産」があったとみられる。「負の遺産」とは、資産性に疑義のある資産を指す。不正会計だけでなく、将来的な減損リスクが高い資産なども含まれる。

元幹部の説明では、ニデックに対する監査は10年代以降、ニデック本社を担当するチームのほか子会社を担当するチームと合わせて数十人で行っていた。不正が発覚した「日本電産サーボ」(現・ニデックアドバンスドモータ)を含め、旧PwC京都の東京拠点の監査チームは頻繁に子会社の不適切会計を指摘していたという。

「(国内)子会社での怪しい会計は10年代からポツポツ見られたが、監査で見つけたものはその都度修正を求めていた」と元幹部は主張する。

親会社からの業績プレッシャーは認識しつつ「会計処理で不正をするのは別問題」(元幹部)としたうえで、「親会社(永守氏や最高財務責任者を含む経営陣)の会計の考え方はちゃんとしていると思っていた」と述べ、法令違反に当たるような重大な不正を本社が認識しているとは思っていなかったと説明した。一方で「会社の体質改善を迫れなかったことは確かに落ち度だった」とも話した。

「ヒアリング修正」への組織的関与は否定

第三者委の報告書では、本社からの業績プレッシャーを示唆する子会社幹部のヒアリング議事録を、旧PwC京都の担当パートナーが修正していたことも明らかになった。

この件について元幹部は「監査の独立性に反している。私が(修正を)知っていたら止めている」と述べ、監査法人としての組織的関与はなかったとした。そのうえで「ヒアリング議事録修正などの件では監査法人として手を貸しているように見えるが、(旧PwC京都としては)明らかな不正を認容したことはない」と繰り返した。

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【ずさんな会計把握も消去法で「適正意見」】

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