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ビジネス #コンサル大異変

高止まる人月単価、AI時代に"コンサル切り"リスクが顕在化…ULSが狙う大量動員ビジネスの「ルールチェンジ」

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技術力を武器に掲げる老舗ITコンサルのULS。AI駆動型の少人数精鋭モデルで勝ち筋を見出す(撮影:今井康一)

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2000年設立のウルシステムズを源流に持つ、ULSコンサルティング。老舗のITコンサルティング企業として、技術力を武器に展開してきたが、同業他社と比較して成長スピードは緩やかなものにとどまっている。
AI時代にどのようにビジネスモデルを変え、アクセルを踏んでいくのか。持ち株会社ULSグループの社長も兼任する、横山芳成社長に聞いた。

AI時代に厳しくなる顧客の突き上げ

――AIによる追い風と逆風をどうとらえていますか?

AIや自律型エージェントを活用することにより、従来数カ月を要していたシステムの実装作業が数日〜数週間にまで短縮される事例が増加している。とくに銀行、証券、保険などの大企業は、数百億円規模の巨大なシステム開発費用の削減を狙って、AIの導入に非常に強い関心を示している。モダナイゼーションと呼ばれる老朽化したシステムの刷新に向けた顧客の予算が拡大する中で、AIが費用のハードルをさらに下げてくれている。

一方で従来のように数百人のエンジニアを大量動員して稼ぐ大規模SI(システムインテグレーション)のモデルは時代遅れになりつつある。10人の精鋭エンジニアがAIを活用して500人分の成果を出す時代へと変化しており、われわれのような技術力のあるフルスタックエンジニアを擁する企業にとっては、人海戦術に頼ってきた大手SIerなど巨大な競合他社に対して優位に立つチャンスとなっている。

逆風となるのは、AIを使って効率化しているのだから、単価を下げるか、これまでの2倍の価値を出せという、厳しい突き上げがコンサルティング業界全体に起きていることだ。この要求に応えられなければ、容赦なく「コンサル切り」に遭うリスクが高まっている。

ただし、「AIであれば何でもできるだろう」という過剰な期待には気を付けなければならない。顧客の側でAIがまるでドラえもんのように、すべてを自動でやってくれるものと誤解し、IT部門がややヒステリックになる事態も発生している。全部AIに任せればよいという考えの下、ベンダーやコンサル企業に丸投げする姿勢が助長されている面がある。

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【AI時代に求められる役割】

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