そこで大都市のターミナル駅周辺を中心に大規模な再建工事を行っているが、この工事が遅延の原因の一つになっている。日本の1.5倍以上にもなる広大な路線網の再構築は、一朝一夕にできるものではなく、長い年月を必要とする。傍目にはいつまで工事をやっているつもりなのだろう、と感じることもあるかもしれない。
3万3000km以上という巨大な路線網を維持するための保線作業が追いついていない点も指摘されている。ある区間の保線工事が終わったら別の場所、そしてまた別の場所と移動していくうちに最初に工事を行った区間のメンテナンスが再び必要な時期となり、いつまでたっても工事が終わらないスパイラルに陥っている。
また、日本でも深刻化しているが、ドイツでも鉄道工事関係の従事者が減っており、人手不足が問題となっている。その影響で作業工程が遅れて工期が延びることも、前述の通り工事が延々と続くことにつながっている。こういった事情により、遅延が一向に改善されない状態となっているのだ。
「時間通りの国」スイスの“非情”対応
さらに、隣国のスイスは日本と並び称されるほどの定時運行を売りとしており、よく比較されてしまうこともドイツの悪評が際立つ理由だ。
スイスは近年、ドイツを筆頭に周辺国から来る列車の定時運行率の低さが自国のダイヤに悪影響を及ぼすと非難を強めている。
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【スイスと比較するのは酷?】
