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市場、リスク資産という経済を複雑化する強力な2つの武器が、究極に凶暴化する株式市場の話をしてしまったので、最も刺激的な話が先になってしまったが、実は、もっと根源的な最初に考えておかなくてはならない重要な問題がある。
そこで、もう一度、原点に戻って、リスクもダイナミズムもない世界、市場というミクロとマクロの相互作用もない、消費者という1人の経済主体のもっともシンプルな話に戻ろう。
行動経済学が伝統的な経済学から離れる要素としては、大きく分けて2つあり、1つは株式市場のキーポイントであるリスクの話であるが、もう1つは、消費理論におけるキーである「選好(preference)」である。
要は、消費者の好み、嗜好、欲しいモノということであるが、この選好が、伝統的な経済学(現代経済学)でいうところの「合理性」から離れる。その結果、現代経済学からすると合理的でない世界が経済社会市場に生まれるということだ。
この「合理性」とは何か。
それは、「人間は自分の効用(満足度・幸福度)を最大化するために消費行動を決定している」ということだ。
人間は自分が何に満足するのかわかっていない
要は、自分の幸せを最大化するために、意思決定をし、行動をしていれば、人間は合理的であるということであり、現代経済学では、人間は経済的合理性をもった経済主体である、と捉えている。
しかし、現実世界では、人間の行動は、この「合理性」からほど遠いものとなっている。そして、この理由は「人間は自分の選好をわかっていない」からである、と私は考えている。
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