コンビニエンスストア大手のローソンで「冷凍おにぎり」の販売が急拡大している。
出来たてのおにぎりを工場でそのまま急速冷凍した商品で、通常よりも消費期限が長く、計画的に生産できる。そのため、常温のおにぎりと比べて価格が安く、仕事で忙しい日の朝食など、いわゆる“タイパ”需要の高まりにもうまくマッチした。
2025年2月に東京都内の店舗で本格的に販売を始めてから販売エリアを順次拡大。26年1月以降はローソンの国内全店舗にあたる約1万4000店舗で販売されている。
今年度にあたる26年度は海外展開も視野にさらなる拡大を検討しているという。
物流危機に備えた異例の商品開発
「味と品質には絶対の自信がある。ただ、消費者に受け入れてもらえるのかどうか、それだけがやってみるまでわからなかった」。商品開発を担当するローソン商品本部シニアマーチャンダイザーの鷹島洋方氏は、冷凍おにぎりの拡大をこのように振り返る。
商品開発が始まったのは23年頃。翌年の春にはトラックドライバーの時間外労働の規制が厳しくなる「物流の2024年問題」を控え、ローソンでは商品物流の効率化が目下の経営課題になっていた。
そこで、ローソンでは弁当やおにぎりなどの商品配送を1日3回から2回に削減。これに合わせて、消費期限が長く、さらに通常の商品と同じように購入してすぐに食べられる即食型の新しい冷凍食品の開発が進められることになった。
その中で提案された商品の1つが、冷凍おにぎりだ。同業他社も含め、おにぎりは常温で販売するのが常識。どのコンビニでも当たり前のように並べられている商品をわざわざ冷凍して販売しようとするのは極めて異例の取り組みだった。
次ページが続きます:
【前例となるような取り組みは見つからなかった】
この記事は有料会員限定です
残り 1761文字
