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もはや「麻薬」としか言えない「トランプ大統領」から覚めて、世界が普通に戻るための「3つの方法」とは何か

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ラスベガスでの会議で独特のダンスを披露するトランプ大統領(写真:ブルームバーグ)
  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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だが軍隊だけは命令に従う。だから、当初の戦争嫌いという評判に反して、戦争ばかり仕掛けているのだ。ただし、それは関税をはじめ、ほかの手段が奪われたので、自由に振り回せるものが戦争だけになってからだ。そして、弱い相手に絞って完勝を目指して、ベネズエラ、それに気をよくしてイラン。

イランでうまくいかず嫌になって、そのまま負けるのも嫌だし、何かで一発逆転が必要で、自由に振り回せるのは、戦争しかないが、グリーンランドは欧州がワーワーうるさいから、次はキューバだ、という予想が一般的なようだ。これはあり得る。味方がどんどん減り、また支持率も下がり続け、一発逆転狙いだから、どんどん言動は過激化していき、言葉だけでなく、実際に動いてしまうようになっているのだ。

つまり、予想としては6月まで、トランプ大統領の暴走は加速するだけ。その多くは、武力行使。それが自然な予想である。

麻薬中毒なのはMAGA、オールドメディア、金融市場

では6月以降はどうか。さらに味方が減っているが、11月の選挙後までは弾劾されないから、さらに最後の暴走を見せるだろう。6月までの「トランプ戦争」の動き、結果次第で、何をするかは変わってくるだろう。われわれにも本人にも、まったく予想できない。

さて、これでわかっただろうか。トランプ麻薬中毒に陥っているのはだれか。1に、MAGAの高齢者層である。若年層は柔軟だから、急速に離れて行っている。2に、オールドメディアだ。拒否反応ではあるが、結局麻薬中毒になっている、と言える。行動が、トランプ大統領に振り回され、結果的に支配され、結局、注目度を上げ、彼の麻薬力を強化してしまっている。

3に、金融市場、とりわけ株式市場だ。トレーダーたちは、もうトランプ大統領なしでは生きていけない。トレードにとっては、ボラティリティ、乱高下は最高のごちそうだからだ。

株式市場も、トランプ麻薬なしでは生きていけない。強がり発言も、いわゆるTACOも、トランプ大統領もなんでも自分に都合の良い、事実が何であるかに縛られず、好きなことを言えるように、株式市場も都合の良い発言だけ信じて受け止め、都合が悪いことは株価に影響を与えるからどうせできないと決めつけ、よくわからない不安なことは無視する。まさにトランプにそっくりになっているのが、株式市場である。トランプ麻薬中毒、ヘビエストジャンキーは株式市場だったのだ。

トランプ大統領を止める「3つの方法」

したがって、トランプ大統領を止める方法は3つ。(1)MAGAが完全に愛想をつかし、バンス副大統領に乗り換える。(2)オールドメディアは、トランプ大統領の発言を報道しない。記者会見に出ない。ソーシャルメディアのXなどは全員でスルーする。(3)株式市場は、トランプ大統領の悪行に対しては、暴落で応える。原油が暴騰で反応することが彼を一時的に止めたように、株価を暴落させてやればよい。しかも、それは客観的事実をそのまま受け止めるだけで実現する。

皆よ、麻薬から覚めよ。普通に戻ろう。そうすれば、トランプが大統領でも、世界は少しだけ普通に戻る(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が競馬を論じたり、週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。

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【さて競馬。日本の競馬は大成功しているのだが……】

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