ここでは、冒頭で紹介されている「定位置」を見抜くためのヒントに注目してみよう。
文章は情報がバラバラに配置されているわけではなく、書き手の意図や主張が「定位置」に置かれていることが少なくないというのだ。
つまり、定位置の見つけ方が身につけられれば、文章が無理なく頭に入ってくるようになるわけである。
「逆説表現」の後には意図や主張がよく置かれる
「逆説表現(だが、しかし)」の役割を意識する
(25ページより)
一見すると、どちらの文も同じ意味内容を示しているように思える。どちらも「あの子」について、「かわいい」「性格が悪い」という2つの情報を提示しているからだ。
ところが逆説表現の役割を厳密に知っていくと、AとBとでは話し手の主張がずいぶん異なることがわかる。
具体的にいえば両者の「主張」の違いは、逆説表現の役割上、以下のようになるのだ。
➡︎【主張:あの子は性格が悪い】
➡︎【主張:あの子はかわいい】
(26ページより)
たとえば小学生の会話にあてはめてみれば、Aは男子からモテモテの女の子に対し、別の女の子がやきもちを焼いている発言だとイメージできる。
一方のBは、「性格は悪いけど、かわいいから許しちゃうんだよな」というような男子の目線だという可能性がある。
ここからもわかるように、同じ内容が書かれた文であっても「主張は違う」ことがあるわけだ。
この例を通じて著者が伝えたかった最大のポイントは、「逆説表現の直後には書き手の主張が置かれている」ということ。
逆説で前後をつなぐという時点で、その逆説表現の前に“書き手の主張に対比されること”が述べられている可能性が高いわけだ。
(27ページより)
次ページが続きます:
【<定位置の法則❷>「因果関係を表す表現」のあとを見る】
