この点については、小中学校時代の国語の授業で教わった「解釈の仕方」を思い出せば納得できるのではないだろうか。
たしかに文章には、“この部分は、ここにかかっている”というような法則があり、それを踏まえれば途端に解釈しやすくなるものだ。
しかしその一方、「たぶん、こういう意味だろう」という思い込みが、じつは的外れだったというケースもある。
その点については著者も、「私たちは思っている以上に、文章を『読めていない』ことがあります」と指摘している。
読み方を“技術”として積み上げる
だが、そうした事態を避けるのは簡単だ。
“「誤読」を減らすための読み方”を知っておけばいいのである。技術的なスキルを身につければ、「読む力」は格段に伸びていくということだ。
などと聞くと疑念を抱きたくなる方もいらっしゃるかもしれないが、心配はいらない。要するに感覚や記憶力に頼ることなく、意識的に“技術”として積み上げていけばいいのだ。
これは、非常に納得できる考え方である。
この時点でお気づきの方もいらっしゃると思うが、それは学生だけに有効であるわけではない。
なぜなら社会に出てからも、相手の言いたいことや資料などの文面に書かれた本質を正確にくみ取り、自分の考えを整理する力(=伝える力)は必然的に問われることになるからだ。
読解力とは勉強だけでなく、仕事の理解力や人間関係、情報選別など、ビジネスにまつわる多くのことがらの土台になるものなのである。
だから読者は「東大合格者が身につけた」というタイトルのイメージに惑わされすぎず、ビジネスパーソンとしての立場から本書の本質をきちんと読み取るべきだ。
そうすれば、そこで得たものは必ず役立つのだから。
次ページが続きます:
【<定位置の法則❶>「逆説表現」の直後を見る】
