EVにとって、空調の利用は消費電力が大きくなりがちで、一充電走行距離にかなり影響する。しかし、直接的に体を温めるシートヒーターや輻射熱の利用は、空調に比べ消費電力を抑える効果が期待でき、冬場の移動距離への懸念を軽くする。
EVで重要な走行可能距離
一充電走行距離は、535km(WLTC)だ。昨今の600~700kmといった数値を誇示するEVに比べて劣ると見えがちかもしれない。しかし、競合と考えられる、bZ4Xやアリアなども、2輪駆動車では近い性能で、日常においては十分だ。
移動途中の経路充電は、急速充電器が高性能化しており、自宅での基礎充電(200V)で満充電にして往復できない長距離移動となっても、途中で一回急速充電すれば間に合うくらいの走行性能だ。あえていえば、それ以上の距離を休憩なしに移動することは疲労を高め、運転操作を誤らせる懸念を増やす。適度な休息を含めた数十分の急速充電は、かえって好都合といえる。
なおかつ、日常の利用で、重いバッテリーを積み過ぎることによる電力消費の悪化を避けることにもなる。
総合判断すれば、新型インサイトは、ことにエンジン車やHVから乗り換えをする人にとって、じつに適当な選択肢になると考えられる。価格も競合との競争力を備えている。
