「知能検査にはさまざまな種類があります。たとえばKABC-Ⅱという検査では認知能力と学力の基礎となる習得度を測定しますが、算数では『計算』と『数的推論』の検査があり、苦手なことを探るとともに得意なことがわかります。
保護者の中には子どもに知能検査を受けさせたくないという人もいますが、知能検査は、本人に合った的確な支援につなげる大切な検査であることを理解していただきたい」
算数を学習しはじめたばかりの1年生だと、「慣れていないだけかもしれないから、しばらく様子を見よう」となりがちだという。しかし、様子を見ている間にも、わからないまま学校の授業はどんどん進んでいってしまう。
算数だけでなく、学習全体に影響を及ぼす
また、他の教科は問題ないという場合でも、算数障害を放っておくと、学習全体に影響を及ぼしかねない。
算数は答えが〇か×しかなく、まちがえば「できない」と評価される。算数に困難がある子どもの多くは「できない」ことにストレスを抱えて、自尊心が傷つきやすく、学習への意欲を失ってしまう。
「本人のできない理由に合わせた適切な支援を行うことにより、算数の理解を助けることができる。それが子どもの将来的な自立につながっていく」と熊谷名誉教授はいう。
実際に算数障害が判明したら、どうしたらいいのか。後編では学校の現場で実践している学習の支援内容や、家庭で楽しくできるサポート方法を紹介する。
