「放映権を売る側からすれば、地上波の広告費モデルよりもサブスクでお金を集める方向に向かうのは自然な流れで、『10億円で買います』と『100億円出します』だったら当然後者を選びます。
WBCのネトフリはまさにこのケースで、競技普及の観点は、それを受け入れたうえでどうするかというフェーズになっています」
すでにある程度競技の普及ができているサッカーは、地上波テレビを頼らなくとも軌道に乗っているという。
すでに能動的にコンテンツを選択する時代に移り変わっている
「もはや、テレビで取り上げられていないイコールだめ、という時代ではありません。Jリーグはかつてほど地上波で放送されなくなりましたが、各クラブのスタジアム収益や入場者数は上がっています。
地上波の放送がなければ、ライト層が入りにくいかと思いがちですが、そのハードルは下がっていると見ています。
かつては専門誌やスポーツニュースでの数秒のハイライトしかなかった情報が、今は気になる選手をインターネットで検索すればいくらでも出てきて、すぐにでも詳しくなれる。
テレビで流れているものを受動的に受け入れる時代から、能動的にコンテンツを選択する時代にすでに移り変わっているんです」(レオザさん)
ただ、レオザさんは代表戦については異なる視点を持っている。
「日本代表が強くなっていくことでサッカーの人気は高まりました。長らく届かなかったW杯に出られるようになって、その過程はテレビで中継されていた。
それを見てサッカーを始めたという子どもたちは多かったはずです。その影響力を一気になくしてもいいのかというのは難しい問題だと思います」
現状では死守されているW杯の日本代表の地上波放送だが、4年後、8年後には「サブスクが独占する可能性は十分にある」と話すレオザさんは、欧州での例を挙げる。
「たとえば、イギリスでは『ユニバーサルアクセス権』が認められていて、国民の関心が高いスポーツイベントは無料放送が義務づけられています。
だから、日本でもサブスクが入ってくることは避けられないにしても、日本代表戦だけは地上波に枠を売り、広告費でペイできるようにすることが最良の落としどころではないかと思っています」
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【地上波の影響力が大きい高校野球】
