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【アグネス論争から40年】渦中の2人が振り返る…オヤジ雑誌が煽った「産む女と産まない女の対立」への違和感

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子連れでの仕事について議論を呼んだ「アグネス論争」について振り返ります(写真:Fast&Slow/PIXTA)
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上野 はい。当時、林さんは上野が勤めている学校だということを知らずにお引き受けになったのだと思います。

実行委員に「私と林さんが論争していることを知っていた?」と尋ねたら、「まったく知りませんでした」という答えでした。林さんの『ルンルンを買っておうちに帰ろう』(角川文庫 1982年)というエッセイが大好きだった学生の希望で決まったということでした。

それはともかく、林さんが講演会をするという情報を得た私は、講演会場の一番目立つところに座って、質問タイムになったら勢いよく挙手するつもりでいました。

ところが、林さんは講演の後、質疑応答の時間をとらずにすぐにお帰りになってしまいした。ひょっとしたら上野がいる学校だとわかったからかどうか、それは不明です。

アグネス そういう偶然があったんですね。

上野 ずっと後になってから林さんとお会いする機会がありました。2001年、林さんが『週刊朝日』で「マリコのここまで聞いていいのかな」という対談連載をしておられて、ゲストとして私が招かれたのです。

私は林さんのことを聡明な方だと思っていたので、きちんと話せば話は通じる人だと踏んで対談に臨みました。実際にお互いの本音を伝え合いながらも対談は和やかに進行したのですが、「あれ?」と思うような発言もありました。

アグネス論争の頃には独身だった林さんでしたが、その後結婚し出産もして、ベストセラー作家でもあったので、私は「地位も名誉も家庭も、望んだものは全部手に入れられましたね」と言ったんです。すると、「何もかも被りもののような気がします」とおっしゃったんです。

林さんが結婚、出産したと知って嬉しかった

アグネス 私は林さんには幸せでいてほしいです。

上野 アグネスさんはそういうふうに感じているんですね。でもホントに? 煽るつもりはないのだけれど、正直、私には綺麗ごとに聞こえてしまう。少なくとも当時はそんなことは思っていなかったのではないかと推察するのですが、いかがですか?

アグネスさんはさっき自分のことを嫌いな人がいるということがショックだったと話していたけれど、林さんはあなたを厳しく批判していた1人ですから。

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【アグネス・チャンの父の教え】

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