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キャリア・教育 #戦国最強の兄弟の軌跡

死者2500人超の凄惨な《姉川の戦い》で信長を喜ばせた家康の武功

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騎馬武者
その活躍は「三州徳川家康公に勝る者相無し」とまで書かれています(写真:Josiah / PIXTA)
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しかし、木下軍は、半兵衛の進言に従い、円陣を崩すことはありませんでした。そうしているうちに、浅井方が引き崩れ、退却していきました。『武功夜話』において、木下軍は、竹中半兵衛の献策により、大きな損害を出さずに済んだという記述になっています。

信長を喜ばせた家康の活躍

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ちなみに『武功夜話』は、姉川の戦いにおいて、織田方の勝利に貢献したのは、徳川家康軍が横手より朝倉軍を攻め崩し「破損」させたからだと書いています。朝倉軍の「破損」により、好調だった浅井勢は周章狼狽、ついに退却したというのです。

これをもって「姉川において野戦の駆引き、三州徳川家康公に勝る者相無し」とまで『武功夜話』は記しています。 

江戸時代初期の旗本・大久保彦左衛門の著作『三河物語』にも徳川軍の活躍が「敵の陣を打ち破り、追いかけつつ、ここかしこで敵を殺す」と記述されています。

信長は本陣近くまで攻め寄せられたが、家康軍が敵陣深く攻め入ったので、難を逃れたともあり、その戦ぶりは信長をも喜ばせるものでした。付言すると『信長公記』には家康軍の活躍は記載されていません。信長方の勝利の要因は、浅井・朝倉方より兵力が優っていたことが大きいでしょう。

(主要参考文献一覧)
・桑田忠親編『豊臣秀吉のすべて』(新人物往来社、1981年)
・藤田達生『秀吉神話をくつがえす』(講談社、2007年)
・池上裕子『織田信長』(吉川弘文館、2012年)
・渡邊大門『秀吉の出自と出世伝説』(洋泉社、2013年)
・桐野作人『織田信長 戦国最強の軍事カリスマ』(新人物文庫、2014年)
・濱田浩一郎『秀吉と秀長 天下統一の軌跡』(内外出版社、2025年)

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