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ライフ #広がる新しい暮らし方 "廃居"という磁力

「屋根が落ちてからが本番」——廃墟を再生し"村"を作るまでになった元・建築家志望の20年

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屋根が落ちた廃墟
西村さんもスタッフも「屋根が落ちている」「床が抜けている」くらいでは動じない(写真:筆者撮影)
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「その家はもともと廃屋だった、緑もしゃもしゃの2世帯住宅。それを自分たちで直し、仲介して投資家に買ってもらったものでした。そのうち1戸を自分が借りていたのです。ただ、その投資家さんは古家はメンテナンスが大変だから売りたい、と。

一方、自分自身はその少し前に兵庫区でそれまで住んでいたところを追い出され、その部屋に住み替えたところ。賃貸だと所有者の意志で状況を変えられてしまう、不自由だなと感じていました。

そこで、それなら買いますとその2世帯住宅を買いました。遺産だけでは足りなかったので実家から200万円を借り、銀行からも500万円借り入れました」(西村さん)

最初に購入した物件。これを購入したことで打ち捨てられた不動産を改修することがお金を生む可能性に気づいたという(写真:西村周治さん提供)

その時点では投資のつもりはなかった。だが、自分が住んでいる7万円×2戸の賃貸住宅を買ったことで自分は家賃を払わなくて済むようになり、7万円の家賃が入るようになった。

実家と銀行から借りた700万円が毎月7万円の収益に変わったことで西村さんは気づいた。空き家を改修して、それを貸せばお金を生むのだと。

空き家改修の事業を始めた

もともと仕事では空き家などを改修、それを賃貸住宅などの商品にすることでそこから付加価値を生む仕事をしていたわけだが、以降、西村さんは個人でも空き家を購入、それを改修するという事業を手掛けるようになった。

2世帯住宅購入から4年で6軒を改修。家族が暮らしていけるくらいの家賃収入が入るようになったために法人を設立、会社を辞めた。翌2019年には物件数は10軒を超えた。

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【エリア一帯の空き家を回収して“村”に】

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