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ホルムズ危機でも日本漁船が「ムダな燃料」を使い続ける構造的理由

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北海道の漁港
北海道の漁港(写真:筆者提供)
  • 片野 歩 Fisk Japan CEO/東京海洋大学 特任教授
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一方で、ノルウェーなどの北欧諸国では、フィッシュミールやフィッシュオイルに回すのは、ニシンをフィレー加工した残渣である頭・内臓・骨や、イカナゴ(成魚)など食用として価値が出ない魚です。鮮度を落として食用に回らなくなるような、もったいないことは今では起きていません。

水産業が成長産業になると燃費も良くなる

デンマークの漁船(写真:筆者提供)

漁業が成長産業である国々では、漁船への投資が盛んに行われています。北欧では最新の大型漁船が次々と導入されています。魚種ごとに資源の増減はあるものの、5年後、10年後も魚を獲り続けられるという見通しがあるからです。

最新の漁船は燃費が良くなっており、一度に運べる数量も大きく増えています。大型漁船は、1隻で1000トン、2000トンもの魚を運べるようになっています。漁場と水揚げ地を往来する回数が減るため、使用する燃料も減っていきます。

これに対し、日本では来年、再来年といった短いスパンですら先が見通せないのが現実です。そのため、魚がいるうちに獲っておこうという圧力が強まりやすくなります。スルメイカの漁獲枠については、2025年に2度も枠が引き上げられました。

26年には、さらに前年当初比3.6倍の6万8400トンという、漁獲目標のような漁獲枠が設定されました。こうしたことを続ければ、せっかく資源が増える兆しが出てきても、そのわずかに出てきた芽を根こそぎ刈り取ってしまうことになります。

燃料費以前の問題であり、究極的には、秋田のハタハタや全国のイカナゴをはじめ、資源管理の不備で資源を崩壊させてしまった例が各地で起きています。こうなると、漁業もなくなって漁船が出漁できなくなり、燃料を使わなくなるという無残なことになってしまいます。

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【世界の漁業では日本と違うことが起きている】

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