HIKAKIN、新作麦茶「ONICHA」の発表は、なぜ炎上したのか? 最強の武器"誠実さ"に生じた綻び

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ところが、4月5日に公開された「ご報告」の動画は、桃太郎風の大がかりな演出で新商品の麦茶の発売を告知するものだった。視聴者の不安をさんざん煽っておきながら、結局それが新商品の宣伝へと回収されたのである。

ここで多くの人が感じたのは、期待外れというよりも、心配や不安というネガティブな感情を広告の燃料として利用されたような不快感だった。

さらに火に油を注いだのが、公式発表やHIKAKINのコメントなどで、従来の麦茶が「地味」「退屈」などと後ろ向きなイメージで語られていたことだ。もちろん、本人としては既存商品を否定したいのではなく、「我慢して仕方なく飲むもの」ではなく「楽しい気分で選びたくなるもの」に再定義したいという意図なのだろう。

既存の麦茶を貶めた

だが、麦茶は多くの日本人にとって、すでに日常に深く根付いた身近な飲み物である。そこには夏の風景や家庭での思い出が結びついている。人々の暮らしに定着しているものを「地味」「退屈」などと乱暴に切り分けてから自分の商品を持ち上げるのは、感情的な反発を招きやすい。

商品の新しさを印象づけるよりも先に「なぜそこまで既存の麦茶を貶める必要があるのか」という違和感を与えることになってしまった。

さらに言うと、「日本の麦茶、変える!」というフレーズで新商品を大々的にPRしているにもかかわらず、そこで使われている大麦が外国産であることも批判を招いた。桃太郎の格好をしたHIKAKINが「日本」を強く押し出す形で商品を告知しているのに、その原材料が国産ではないのは筋が通っていないというわけだ。

次ページ過激化には踏み込まずにきたが…
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