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政治・経済・投資 #小幡績教授のアフターエコノミクス

株式市場はいつも地味なバブルで搾取されている…リスクと情報格差が絡み合う地獄の階級構造

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授

INDEX

株式市場という地獄の搾取場(写真:Ystudio / PIXTA)

前回、市場には、階級があると言った。市場が機能するためには、情報が重要であるが、情報には生産する側と消費する側があるとも言った。

情報の生産側と消費側の対峙、同時にそれぞれの側が階級社会となっている。この2つが組み合わさる結果、市場は大変なことになる。

情報が正しいかどうか、それが財やサービスの真の情報なのか、噂のようなものの伝聞が広がっているだけなのか、区別がつかない。かつ、真の情報を出すインセンティブがある場合とない場合とあり、このような状況で、エージェント的な問題が階層によって増幅されると、混乱の極みとなる。

経済学では無限を利用して奇麗な理論を構築することが多いが、この場合は、経済主体が無限に増えても問題は解決しない。それどころか、等比級数的に問題は難しくなり、制御できなくなる。

プレイヤーが無限であれば解消される問題ではない

無限になると理論が奇麗になる理由は、情報の問題がなくなるからである。統計的な大数の法則が成り立ち、個々の主体の存在を忘れることができ、全体の平均を考えることで、個々と全体を同一に描写できるようになるからである。

しかし、この場合はそうはいかない。情報がやっかいだからである。

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