4月21日、またまたトランプ大統領の「TACO」マジックが炸裂する?荒れるマーケットで個人投資家はどう生き残ればいいのか

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4月8日水曜日の午前9時は、米軍がイランの橋や発電所などのインフラを壊滅させるというタイムリミットであった。ワシントンでは4月7日火曜日の午後8時に当たり、日本大使公邸では毎年恒例の「桜祭りレセプション」が行われていた。世界中の人たちが、固唾をのんで「その瞬間」を待っていたはずだ。

幸いなことにその1時間と少し前に、「アメリカとイラン、2週間の停戦へ」という報が流れた。ああ、世界は救われた。トランプ氏はまたも「TACO」(トランプ大統領はいつも尻込みして退く、を意味する略語)ってくれた。たちまち石油価格は下落し、株価は上昇に転じ、長期金利は低下し、「有事のドル」は売られた。ハレルヤ!

なぜパキスタンのシャリフ首相は仲介者になれたのか

今回の場合、パキスタンのナワーズ・シャリフ首相が「時の氏神」になってくれた。考えてみれば、今のトランプ大統領にとって、「お前がそれほどまでに言うなら、俺もひとつ考え直すとしよう」と言える相手はそう多くはないのである。

事前にイランとの交渉に当たっていたJ・D・ヴァンス副大統領では、やはり力不足なのである。ヴァンス氏が大統領を止めてくれたら、それは大いに結構なことであるけれども、その場合のトランプ大統領は速やかにレイムダック化してしまうだろう。次期大統領はもう決まった、ということになって、ホワイトハウス内では皆がヴァンス副大統領のほうを向いて仕事するようになる。だったらやはり、外国の首脳でないと困るのである。

ところがほとんどの外国首脳は失格である。欧州諸国は揃ってトランプ氏に嫌われている。カナダやメキシコは論外。日本や韓国や豪州は、「守ってやっているのに、ホルムズで助けてくれない役立たずども」である。ロシアと中国の場合は、周囲から敵方と認定されているのでこれもダメだろう。となると、自発的にイランとの仲介役をやってくれているパキスタン、エジプト、トルコくらいしか残らない。

なかでもパキスタンのシャリフ首相は、トランプ大統領の覚えがめでたかった。というのは、昨年4月に「印パ」(インドとパキスタン)間でカシミール紛争が勃発した際に、アメリカが調停したことになっている。インドはそのことを認めず、「カシミールの帰属はあくまでも二国間問題である」という立場を貫いている。その点、パキスタンは「トランプ大統領のお蔭で紛争が避けられた。ノーベル平和賞に推薦したい」などとリップサービスしてくれた。

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