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ライフ #廃墟モールの経済学

半分近くが空きテナントでも「他社からアプローチ多数」…茨城の廃墟モール「空き区画だらけでも黒字運営」の秘訣と展望

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「大洗シーサイドステーション」は空き区画が目立つが、経常利益は出ているという。安定的に運営する同施設が次に目指す先とは?(筆者撮影)
  • 坪川 うた ライター・ショッピングセンター偏愛家
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社長の常盤氏が「デベロッパー事業はまだまだ未経験」というように同社はもともとモールの運営会社ではないため、専門的な知見は不足しているかもしれない。それでも小さな配慮から、来店客のことを考えて運営している姿勢が伝わってくる。

施設を見れば、運営会社が利益だけを追求しているか、地域のためにあろうとしているかわかる。特に空き区画の多い廃墟モールでは、小さな段差や外壁の劣化が放置されていたり、案内サインが更新されておらず現状と一致していなかったりすることが少なくない。こういった細かい点を直すのは地味な仕事、かつ費用もかかるため放置されがちだ。

しかし来店客を気遣う地味な仕事の積み重ねが、地域の人々から愛されるモールづくりにつながっていく。廃墟化したモールが負の遺産となるのか、はたまた未来へ続いていくのか。その命運は運営会社にかかっているといっても過言ではないのである。

根幹は揺るがず、未来へつなぐ

「大洗シーサイドステーション」を運営する同社が次に目指すのは、施設を道の駅にすること、もしくは意思を継ぐ企業へ受け渡すことだ。ただ自分たちの利益を追求するのではなく、地域に開かれた施設であり続けるとの強い意思である。

苦難の歴史のなか、地域とともに歩んできた「大洗シーサイドステーション」。たとえ見た目や形態が変わろうとも、大洗町のために存在するという根幹は揺るがぬまま未来へつながっていくだろう。

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