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ライフ #廃墟モールの経済学

「地元商工会を無視して町が誘致」→「震災のダメージで廃墟化」 茨城初のアウトレットモールをテナントが「逆買収」した訳

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失敗したモールを引き継いだのはなぜなのか?(筆者撮影)
  • 坪川 うた ライター・ショッピングセンター偏愛家
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「大洗リゾートアウトレットが進出を発表したとき、このままでは商店街が潰されるというような空気が流れていました。道の駅構想を抱いていた地元商店主と行政の意向にハレーションが起きて、溝ができてしまっていました」

アウトレットに期待を寄せて出店したが…

08年に同社が地域活性化事業を模索していたところに、八ヶ岳モールマネージメントから「施設を増床するのでキーテナントとして出店してほしい。応援するのでぜひ来てほしい」と打診された。同社は、溝のできていた地域とアウトレットの橋渡しができればとの思いで出店を決め、09年に大洗まいわい市場をオープンした。

「八ヶ岳モールマネージメントは地域との共生を掲げていました。もしかしたら大洗町に足りない部分を補ってくれるかもしれないと淡い期待を抱いていました」(田山氏)

ところが蓋を開けてみると八ヶ岳モールマネージメントは地域のことを考えておらず、テナントに対しても高圧的な態度だったという。

結局、増床部分に出店したのは同社のみで、ほかは短期間のスポット出店のみだった。2人は当時の状況を次のように話す。

「大洗まいわい市場を出店した当初から、平日はかなりガラガラでした」(常盤氏)

「06年の開業当初はそれなりににぎわいがありました。しかし、私たちが出店した09年時点で、すでに空き区画は2割ほどあったと記憶しています。客層はほぼ観光客で、リピーターより一見さんが多い印象。施設の雰囲気はよく言えば落ち着いている、率直に言うと活気がなく、少し薄暗い感じでした」(田山氏)

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【施設を襲った震災】

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