「取引先の情報を自分の感想付きでSNSに"投稿"」 青ざめる上司の絶望…なぜ無自覚に投稿するのか
SNSのリスクには、大きく分けて2つのパターンがある。
1つ目は、匿名アカウントで職業だけを明かすパターンだ。
「商社勤務」「勤務医」「カフェ店員」——プロフィールにはこうした属性だけが書かれている。本名は出していないので安全だと思っているのだろう。
しかし、これは幻想だ。
例えば、ある医師が次のように投稿したとする。
「毎朝、患者であふれかえる。他に行くとこないんだろうか?」
「今日、こんな患者が来て、イライラした。もっと自己管理やってくれ」
診療科、地域、日時、症状の特徴。これらを組み合わせれば、見る人が見れば誰のことかわかる。患者本人が目にする可能性だってあるだろう。このような投稿は、非常にリスキーだ。
本名で過激投稿する人も
またある営業が、今日の商談について投稿していたらどうか。
「今日の商談、先方の部長が的外れなことばかり言ってて、疲れた」
「検討する気がないんだったら、電話で断ってほしい。やる気なくなる」
たとえオブラートに包んで書き込んだとしても、思いつくままに、こんなことを書いてしまったら、業界、時期、役職――などによって、特定される可能性はあるだろう。
「第三者」が見たらわからなくても、「関係者」が目にしたら推察できてしまうケースもある。
ちなみに私の知人の中には、「この記事のコメント、誰が書いているのか、わかる」という人がいる。言葉の選び方や、他の記事コメントの内容から推察できるというのだ。
このように、いくら「匿名」といっても侮れないものだ。自分が名乗っていないだけの話で、推察力の高い読み手にかかれば、匿名の意味がなくなる可能性もあるのだから。
2つ目は、会社名や本名を公開しているパターンだ。
こちらはさらに深刻である。プロフィールに堂々と「株式会社〇〇 営業部」と書いている。そのうえで、社会問題に対して過激な持論を展開したらどうだろう。
「子連れ様は優遇されすぎだ」
「老人の延命治療に税金を使うのは無駄だ」
たしかに思想信条の自由はある。表現の自由も保障されている。しかし、会社名を背負った状態でこうした発言をすれば、見た人間はどう感じるか。
「この会社は、こういう考え方の人間を雇っているのか」
そう思われるのが自然である。
よく見かけるのが、プロフィールに「個人のアカウントであり、会社を代表するものではありません」と書いているケースだ。本人はこの一文で自分が守られると信じているかもしれない。
しかし、取引先やお客様はそんなただし書きを気にしない。目に入るのは「会社名」と「過激な発言」だけだ。
他にも、X上で見知らぬ相手に攻撃的なリプライを繰り返している社員もいる。会社名を出した状態で、である。炎上に加担しているようなものだ。こうした行為が取引先の目に触れたとき、商談の場で何が起きるか。考えるだけで恐ろしい。



















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