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〈不正の深層〉KDDIが"グループガバナンス不全"に陥った根本原因…「2人の聖域」が生んだ2400億円を超える実体なき取引

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KDDIがビッグローブを買収したのは17年1月。直後にその子会社のジー・プランが問題となった広告代理事業を始め、22年12月ごろに業績拡大に向けてビッグローブも参入した。不正は遅くとも18年8月から始まり、ビッグローブの参入以降は、KDDIのグループファイナンスで調達した巨額資金が事業に投入され、循環取引の規模は雪だるま式に膨張していった。

なぜ、長年不正は見過ごされてきたのか。

今回の問題では、取引の根拠となる契約書などの書類が存在し、不正に関与した当事者が虚偽の成果レポートを作成するなど、巧みな隠蔽工作が行われていた。広告主や成果物がまったく存在していないのに、子会社幹部らは取引実態を強くは疑わなかった。

特別調査委で委員長を務めた名取俊也弁護士は3月31日の会見で、「グループ全体として、事業に対する知見が非常に不十分だったことが非常に根本的な原因の1つ」と強調。通信を本業とするグループが事業多角化を進める中、一部の新規領域に対する関心や理解の低さが浮き彫りとなった。

2人しか知見のない新規事業

急拡大する広告代理事業の見え方は、関与する階層で異なっていた。

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