「努力も才能のうち」は本当か? 脳医学者が語る、子どもが"自走"し始める前に親ができること

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好きの多くは、出会う回数が増えていくことでつくられていくんですね。ですから、「うちの子は、これは好きじゃないんじゃないか……」と思われるようなことでも、まずは一度一緒にやってみることをおすすめします。

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親が好きなこと、得意なことをおすすめするのは、もう1つ理由があります。「流暢性効果」という心理効果があり、あることを「ちょっと知っている」「よく知っている」状態だと興味がわきやすいというものです。何も知らない状態で挑むときとは段違いで理解しやすくなるのです。親が好きなことや得意なことを子どもと一緒にするといいのは、この流暢性効果を利用するということです。

親が何も知らない分野の習い事を始めるよりも、ちょっとでも知っている分野で始めてもらったほうが、子どもの学習の効率も高くなります。挫折やつまずきに際しても、親が少なからず知っている分野であれば、コツや乗り越え方もアドバイスできますよね。

親の「好き」が最強の知育になる理由

夢中を開花させるのに一番大事なのは、親も一緒に楽しむということです。親が楽しんでいる姿を見ると、子どもも自然と嬉しくなり、「〇〇をできて楽しかった!」という記憶が蓄積されていきます。

いかなる場合でも、子どもが一番よく見ているのは、親の姿だからです。子どもは、当然ながら人生経験がありません。彼らは、マネをし、吸収し、取捨選択をしていくことで「自分らしさ」を獲得していきます。何においても、「親が楽しそうな姿」が一番なのです。

親の好きなことが、子どもの好奇心に火をつける着火点になります。いい夢中とは、極めて純粋で、ポジティブな姿勢。そのカギは、親子でどんな体験を共有していくかなのです。

努力はけっして強いられるものではなく、親が自身の『好き』を共有し、共に楽しむ過程で、子どもの脳に自然と育まれていく一生モノのギフトなのです。

瀧 靖之 東北大学加齢医学研究所教授、医師、医学博士

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たき やすゆき / Yasuyuki Taki

東北大学加齢医学研究所機能画像医学研究分野教授。東北大学東北メディカル・メガバンク機構教授。脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍。読影や解析をした脳MRIはこれまでに16万人に上る。著書『生涯健康脳』(ソレイユ出版)、それを子育てに応用した『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える「賢い子」に育てる究極のコツ』は、それぞれ10万部を突破するベストセラーとなっている。

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