しずおかFGと名古屋銀の統合は合理的といえるのか、統合による追加的なシナジーの実現が成否を分けるカギに

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経営統合に関する基本合意についての会見に臨む静岡銀行の八木稔頭取(左)、しずおかFGの柴田久社長(中央)、名古屋銀行の藤原一朗頭取(撮影:風間仁一郎)

3月27日、静岡銀行を傘下に持つしずおかフィナンシャルグループ(FG)と名古屋銀行は経営統合に向けた基本合意を発表した。2028年4月1日をメドにしずおかFGを完全親会社、名古屋銀行を完全子会社とする株式交換を実施する予定だ。

両行は22年4月に包括的業務提携「静岡・名古屋アライアンス」を締結し、自動車産業支援やグループ会社機能の提供などで連携してきた。5年で100億円の提携効果を目標に掲げ、昨年5月にはそれを130億円にまで上方修正していた。

アライアンス締結からの流れを踏まえれば、経営統合に向けて徐々に歩みを進めてきたように見える。

ただ、これまで名古屋銀行の藤原一朗頭取は「経営統合や合併はまったく考えていない」とメディアや投資家に説明していたこともあり、業界や市場関係者からは「統合まで進むとは思わなかった」と驚きの声が広がっている。

対等の精神でも、しずおかFGが主導権か

25年末時点でのしずおかFGの総資産は15.8兆円で、預金残高が12.1兆円。これに対し、名古屋銀行は総資産6.2兆円で、預金残高5.3兆円。24年度純利益はそれぞれ746億円、147億円となっている。第二地銀としてはトップ級の名古屋銀行だが、規模や収益力ではしずおかFGと大きな差がある。

過去の投資家向け説明会では、名古屋銀行の藤原頭取が「地銀の先輩である静岡銀行から多くのことを学び、自らのビジネスに生かしていきたい」とも話していた。

今回の基本合意では「アライアンスで築き上げてきた相互理解、相互尊重に基づく対等の精神」が基本方針として掲げられているものの、統合後の役員構成などにおいては、しずおかFGが主導権を握る形になりそうだ。

今回の統合がはらむ課題を分析する詳報記事は【しずおかFGと名古屋銀が電撃統合、時価総額2兆円視野/総資産20兆円超えでも、市場には統合の合理性を疑問視する声も】をご覧ください。
髙岡 健太 東洋経済 記者

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たかおか けんた / Kenta Takaoka

宮崎県出身。九州大学経済学部卒。在学中にドイツ・ホーエンハイム大学に留学。エンタメ業界担当を経て、現在はM&Aや金融業界担当。MMTなどマクロ経済に関心。

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