東大名誉教授が自ら実践「手術しない膝痛改善法」とは――医師3人に相談してたどり着いた"一生動ける足の作り方"

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スキーは高校卒業後も、約20年間は最優先の趣味だった。20代の半ばまでは至って健康で、高校時代に登山で鍛えた体のどこにも問題がなかった。

ところが、スキー場のロッジの前で立ち、一緒に滑っていた友人と話していた、ある晴れた日のことである。私の天地が一瞬にして入れかわったことで、私は左膝に問題を抱えることになった。何が起こったのかわからない、一瞬の出来事だった。

飛ぶようにして突っ込んできた初心者と思われる人のスキー板の先端が、私の左膝に直撃したらしい。

そのとき、私の半月板は2つに割れた。その年は膝に少し痛みがあり、スキーで少し左に曲がりにくい程度だった。その後も寒いときなどに痛みはあったが、生活に問題になるほどの痛みではなかった。

20年ほど経った後にスイス出張の際、風邪かインフルエンザの感染症で発熱したのに無理をして、電車で2〜3時間のバーゼルとジュネーブを往復したときに、膝の状態が悪化した。

3日連続で講演をした後に、膝にも炎症が及んだらしく、まともに歩けなくなった。3つの講演は内容が全部違ったので、往復の電車の中で発熱しながらも、発表の練習をしていたのがたたったらしい。無理は禁物だ。

最後の講演はバーゼルにある大手の製薬会社だった。セミナー後の夕食の席で、「顔色がひどく悪いから、帰ったほうがいいのでは」と言われて途中で失礼することになった。

前置きが長くなったが、ここからが膝の痛みの対処法の話となる。

セカンドオピニオンは大切だ

帰国後、後輩の整形外科医にすぐに相談した。

彼には半月板の摘出を勧められた。次に相談した同級生の整形外科医には、「炎症が治るまで様子を見たうえで、手術適応を検討しよう、でも、やっぱり手術かな」と言われた。

さらに教えられたことは、半月板を取ると、気持ちの問題で歩けなくなる人が稀にいるという怖い話だ。男性に多いということだったが、本当にそのようなことがあるのかは確認していない。

マニュアル車の運転のことを考えても、なんとしても左膝の手術を避けたかった。そこで、すがるような気持ちで大学の先輩のスポーツ医学に造詣が深い整形外科医に相談した。

その医師には、まず「たいていの膝の痛みは周囲の筋肉を鍛えればなくなるよ」と言われた。そして次に、ちょっと触診をしただけで、「左、使わないようにしているでしょ」と指摘された。膝の痛みのためできるだけ使わないようにしていた左膝周囲の筋肉が萎縮していたのである。

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