ファーストリテイリングが伝統の球場に「ユニクロ」の看板を設置へ、大谷翔平効果でアメリカでの事業を加速へ
柳井正会長兼社長も世界最大のアパレル市場である北米の事業拡大に期待を隠さない。「ロサンゼルス、そして全米のお客さまやファンの皆さまに新たな価値をお届けするとともに、世界中で最も愛され、信頼されるブランドになるための歩みを、ドジャースとともに進めていきたい」とコメント。5月には社会貢献プロジェクトの詳細公表も控え、単なる広告主を超えた市民権の獲得を狙う。
ユニクロはこれまでも男子テニスのロジャー・フェデラー選手など一流アスリートとの契約を軸にブランド価値を磨いてきた。こうした戦略の延長線上に今回の提携がある。
リスクも
CLSA証券のアナリスト、オリバー・マシュー氏は、今回の契約が「長期的な拡大を狙ううえで極めて効果的な一手だ」と評価する。この先行投資が、成長余力の大きい北米事業を加速させる決定打となるか、野球中継とともに真価が試される。
UBS証券の風早隆弘シニアアナリストは、米国で認知度の低い海外ブランドがシェアを獲得する難しさを指摘しつつ、同地域で売上高1兆円を目指すという目標を考えれば、「限られた顧客層や熱狂的なファンだけでは達成できない」と語る。
一方で、この契約提携にはリスクも伴う。球史に歴史を刻む名門球団、しかも最も歴史ある球場の一つに関わる命名権を手放すことは、ファンの反発を招く可能性がある。また、資金力あるドジャースがさらに選手補強に資金を投じるとの見方を強める恐れもある。
著者:長谷部結衣、松山かの子
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