金間:一方で、嫌なリーダー役もローテーションで回したり、「みんなでやるならOK」という感覚があったりするのは、重要な視点だと思います。「同世代同士の強力なメンバーシップ」を生かすという作戦はありそうです。
Z世代同士の強力なメンバーシップを生かす
長田:確かに、「メンバーシップ」を軸にお願いごとをするのは非常に有効だと思います。新規事業のプロジェクトを学生たちに任せると、誰か1人のアイデアに寄せるのではなく、全員の意見を均等に扱いながら1つの案にまとめることに凄まじいエネルギーを注ぎます。この「大変な民主主義」とも言えるプロセスを経て、「みんなで良くしていこう」という大題に取り組むというほうが、今の若者の価値観に合っているのだと思います。
金間:Z世代の「団子でいたい」性質をうまく活用するわけですね。そこで上司がチャレンジすべきは、1人のリーダーを指名するのではなく、具体的な「役割」を割り振ることです。「君は交渉がうまいから営業担当」「君はまとめが得意だからファシリテーション担当」といった具合です。誰かが一番偉いのではなく、それぞれが自分の「担当」でチームに貢献しているというほうが受け入れられやすい。そうした構造を作ることで、彼らは同世代間での承認欲求を満たし、居心地の良さを感じることができます。
権利や責任を上下関係で決めない組織運営は、ノウハウのない上の世代にとっては非常に難しい挑戦ですが、チャレンジすべきだと思います。
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金間 大介
金沢大学融合研究域教授、北海道医療大学客員教授
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かなま だいすけ / Daisuke Kanama
北海道生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科物理情報工学専攻(博士(工学))、バージニア工科大学大学院、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、文部科学省科学技術・学術政策研究所、北海道情報大学准教授、東京農業大学准教授等を経て、2021年より現職。専門はイノベーション論、マーケティング論、モチベーション論など。若手人材や価値づくり人材の育成研究に精力を注ぐ。大手企業のほか、医療機関や社会福祉法人との連携も多数。主な著書に『先生、どうか皆の前でほめないで下さい――いい子症候群の若者たち』(東洋経済新報社)、『静かに退職する若者たち』(PHP研究所)、『ライバルはいるか?』(ダイヤモンド社)など。一般社団法人WE AT副代表理事、一般社団法人日本知財学会理事も務める。
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おさだ まい / Mai Osada
総合マーケティング会社にて、主に化粧品・食品・玩具メーカーの商品開発・ブランディング・ターゲット設定のための調査やPRサポートを経て、2017年にSHIBUYA109エンタテイメントに入社。
SHIBUYA109 マーケティング担当としてマーケティング部の立ち上げを行い、2018年5月に若者研究機関「SHIBUYA109 lab.」を設立、多くのaround 20(15歳~24歳の男女)と接している。
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