実は16歳でもなれる"船長" 辺野古転覆事故で露呈した「安全管理体制」なきマリンレジャーの死角

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今回の事故で特に問題視されているのは、通常、抗議活動等に利用している船に修学旅行中の生徒を乗せ、転覆死亡事故を起こしたことだ。プレジャーボートは個人や仲間内のレジャー利用を前提とし、旅客船に比べ規制は緩やかである。

「ヘリ基地反対協議会」が不特定の参加者を募り航行していた場合、その実態は旅客運送に近づく。この場合、海上運送法に基づく許可を得て設備・検査、保険加入などが必要となる。メディアはこの点を中心に報じている。当該運航が「一般不定期航路事業」に該当するのではないかという指摘である。

一般不定期航路事業とは、特定の時刻表に基づかず、不定期に旅客を運送する事業を指し、海上運送法の規制対象となる。

市民活動や体験乗船であっても、不特定多数の参加者を募れば、対価性のある金銭の授受(参加費・協力金等)の有無を問わず、実質的に旅客運送と評価される余地がある。

これは認可制で、釣り船などの遊漁船の場合は遊漁船業適正化法による登録制だ。

「特定操縦免許」を取得していたか?

また、メディアが報じていない重要な点として、この操縦者には通常の小型船舶操縦士免許に加え、旅客の安全確保に関する知識・技能を担保する「特定操縦免許」の取得が船長には求められていることだ。

取得は2日程度の講習によるもので、学科4時間、実技4時間、救命7時間の計15時間。救命に重きが置かれているのが特徴で、人を運送する場合の安全水準を引き上げる役割を持つ。

本件ではボランティアで運行していることを理由として、ヘリ基地反対協議会は事業者登録をしていなかったと述べているので、本件の船長2名も「特定操縦免許」は取っていなかったのではなかろうか。

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