【日米首脳会談】高市首相が演じた「大人のやり取り」の合格ポイントと代償 影の"勝者"は傍観を決め込んだ中国か?

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こうした中、イラン情勢の行方や日米首脳会談を傍観してきたのが中国だ。

イランにとって中国は、13年連続で最大の貿易相手国となっている。欧米からの経済制裁が続く中、イランからすれば、軍事面でロシア、経済面で中国はかけがえのない存在だ。中国にとってもイランは、中東における最も親密な戦略的パートナーとなってきた。

中国とイランは、15年7月、「イラン核合意」(イランと米英仏独、それに中ロの7カ国合意)が成立して以降、急接近。21年3月には、中国がイランに四半世紀をかけて巨額の投資を行うという「25年間包括的協力プログラム」まで締結している。

加えて、イランは、首都テヘランで起きたアメリカ大使館人質事件を契機に、1980年4月以降、アメリカと国交がない。

中国からすれば、アメリカの影響をまったく受けないフリーゾーンを意味する。近年では、中国の習主席が進めてきた巨大経済圏構想「一帯一路」の重要な拠点、さらには安全保障の枠組みであるSCO(上海協力機構)の一翼も担ってきた。

中国とイランは盟友関係のはずだが…

つまり、中国とイランは互いに盟友と呼べる関係を構築してきたわけだが、中国は、イランが存亡の危機に瀕しているにもかかわらず、強くコミットしていない。

その背景には以下のような考えられる2つの理由がある。

① 中国に火の粉が降りかかりかねない問題には関与せず、静観というよりも「傍観型外交」で様子見をしたいから。

② そもそも中国は、エネルギー源を日本のように中東に依存していない。仮にアメリカとイランの戦争が長引いたとしても、それは、インド太平洋におけるアメリカの軍事的圧力を低減させ、中国を利することになると「値踏み」しているから。

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