介護付き有料老人ホームと連携医療機関が、「経営的メリット度外視」で入居者の「多剤併用」対策を進める深刻背景
看護師で、アズパートナーズ シニア事業部 ホーム運営グループの近内渓太氏は、取り組みを始める前の状況をこう振り返る。「入居者の中には20剤以上の薬を日常的に服用している人も珍しくなく、服薬のたびに水分もとる必要があり、もはや薬が食事に置き換わってしまっているようなケースもあった」。
高齢者にとって、大量の薬と水を飲むことは大きな負担だ。さらに服薬によって食欲が落ち、日中の活動量が減った結果、夜間に眠れなくなる、排便が滞るといった生活リズムの悪循環の一因にもなりうる。
多剤服用は入居者自身だけでなく、介護職員にとっても大きな負担だ。一剤ずつ、確実に飲み込めたかを確認しながら見守る必要があるほか、時間通りに正しい薬を飲んだかのダブルチェックも欠かせない。薬の数が多いほど、服薬ミスなどが起きるリスクは高まる。
医師への「処方見直し」をどう提案するか
ただ、薬を減らすことは容易ではない。介護施設では、医師の診療は短時間で終わることが多く、入居者の生活全体を踏まえて処方を見直す機会は限られる。
そこでアズパートナーズは、DX化で得られた生活データを医師の診療の際に提示し、処方見直しの材料として活用できないかと考えた。






















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