日本の教師が「過剰サービス」に陥った一つの要因 松坂桃李主演『御上先生』が突いた金八先生の罪

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第2話冒頭の話に戻りますが、御上先生自身が「生徒のために奔走するスーパー熱血教師以外は教師にあらずという空気をつくってしまった」と語ります。これは単なるセリフではなく、日本の学園ドラマが46年かけてたどり着いた自己批評でもあります。

フィクションが現実を作る

学園ドラマは日本の教育をどう変えたか: “熱血先生”から“官僚先生”へ
『学園ドラマは日本の教育をどう変えたか: “熱血先生”から“官僚先生”へ』(笠間書院)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ドラマはドラマに過ぎない――そう言い切れないのが、フィクションの恐ろしさであり面白さでもあります。

金八先生が作り上げた「熱血教師=正義、それ以外=怠慢」という図式は、テレビという巨大なメディアを通じて、何百万人もの保護者・生徒・そして教師志望者の「学校観」に刷り込まれていきました。ドラマを見て教師を目指した人も、ドラマに感化された保護者が学校に過剰な要求をするようになった側面も、両方がリアルに起きたわけです。

そして今、その揺り戻しとして「官僚先生」が生まれた。熱血でも説教でもなく、制度を内側から変える知性を持つ教師像。それが25年の学園ドラマが提示する答えです。

次はどんな先生が現れるでしょうか。学園ドラマは、時代の教育観を映す鏡であり続けます。

西岡 壱誠 ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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