近所の豪邸は20億円!ロンドンで見た海外富裕層の「有事に備える」教育移住…情勢が揺れる今、子の選択肢をどう広げる?
世界では「Wealth Flight(ウェルス・フライト)」という言葉があります。直訳すると「富の移動」です。
富裕層が自国の政治・経済リスクを見越して、資産や生活拠点を海外へ移す現象を指します。独裁体制、政権闘争、資産凍結、通貨暴落、外貨規制――。こうした不確実性が高まると、彼らは驚くほど早く動きます。
子どもの教育をきっかけに家族が海外へ移り、父親だけが本国に残る。そんな家庭もロンドンではめずらしくありませんでした。
教育は「カントリーリスク」を分散する投資
実は近年、世界ではEducation Migration(教育移住)という動きが広がっています。子どもの教育をきっかけに、家族が海外に拠点を作る現象です。
OECDによると、国境を越えて学ぶ学生の数は2000年頃には約200万人でしたが、現在では600万人以上に増えています。教育は単なる学びの場ではなく、将来の移動の自由を確保する手段にもなっているのです。
ある年、息子のルームメイトが新学期に学校へ戻って来ないことがありました。冬休みに母国へ帰ったあと、その国の政治情勢が急激に不安定になり、政府関係者だった一家の資産が凍結されてしまったのです。確かウガンダだったと思います。
銀行口座が使えなくなり、すぐには航空券も手配できない。結果としてその子は、新学期が始まってもしばらく学校へ戻ることができませんでした。
今の日本では想像しにくいかもしれませんが、世界には政治や制度の変化が、突然子どもの教育を揺るがす国があります。だからこそ富裕層の家庭は、子どもを国外の学校へ送り出します。それは贅沢ではなく、未来の選択肢を残すための戦略なのです。
世界の富裕層が子どもを海外の学校へ送り出す理由は、単なるブランド志向だけではありません。彼らが考えているのは、教育を「カントリーリスクを分散するポートフォリオ」として捉える発想です。





















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