建国時には"辺境の地"であったはずのアメリカが、世界における《例外の国》になり得た真の原動力

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そして絶え間なきフロンティア・スピリットは、過去の成功体験に囚われることなく、新天地に向かわせる原動力となり、アメリカ国民に経済的な豊かさをもたらしてきた。資本主義という言葉は、まさにアメリカのためにあるといっても過言ではないだろう。

それに加えて、イギリスから持ち込まれたピューリタン思想が、アメリカという国の基盤に定着している。ピューリタン思想のもとで、フェア、ケア、シェアという、隣人への深い愛を持つ人間関係を重視する倫理感が育まれた。

またアメリカは、建前と本音が常に一致している点も際立っている。

建前と本音がずれてくれば本音に基づいて建前を変えるしかない。その合一が維持できなければ、既得権益にすがりつきフロンティアを目指す精神が失われる。そうなってはフロンティアでの成功を収めることはできない。

また、アメリカには過剰といっても過言ではないほどの、国家に対する自負が存在している。いわゆる「マニフェスト・デスティニー」という考え方だ。

それはアメリカこそが、神から世界のリーダーたるべき存在であることが認められ、その使命を与えられた運命にある国であるというものだ。

このマニフェスト・デスティニーが、アメリカという国家の一体性と、フロンティアを不断に拡大していくという側面を併せ持ち、アメリカの国家としての繁栄の形をつくり上げてきたと考えられる。

資本主義の根底にあるモチベーション

わずか400~500年前には辺境の地であったアメリカが、今日のように世界のスーパーパワーになり、それが維持されている背景には、マックス・ウェーバーが著書『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で論じたように、プロテスタンティズムの教えが重要な理念として定着していたことが挙げられる。

神の意志に応えようとする禁欲的労働が、資本の原始的蓄積をもたらしたという、資本主義の根底にあるモチベーションである。そのプロテスタンティズムを体現する人格としてマックス・ウェーバーが取り上げたのが、ベンジャミン・フランクリンである。

次ページ「建国の父」ベンジャミン・フランクリン
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事