マイクロプラスチックに森林環境税…2026年東大入試が受験生に求めた"能力"の正体
海藻や湿地などの海洋生態系に取り込まれる炭素をブルーカーボンと呼び、脱炭素の切り札として注目を集めています。東京・お台場の海では水質改善とCO2吸収を目的とした「藻場」づくりが進められています。
また、出光興産などの大手企業は、海藻養殖によるカーボンクレジット(炭素排出権)事業の実証実験を本格化させています。
マイクロプラスチックとは直径5mm以下の微小なプラスチック粒子のことであり、2025年2月にはEUが「プラスチックのライフサイクル全体」を管理する新ルールの運用を強化しました。日本企業も輸出製品に対して、プラスチックの含有量やリサイクル率の厳格な報告を求められるようになり、産業界の対応が急ピッチで進んでいます。
森林環境税とは、24年6月から1人年額1,000円が住民税に上乗せされる形で徴収が始まった国税のことです。
都市部の自治体が徴収した税金を、連携する山間部の自治体の整備費用に充て、そこから生まれたカーボンクレジットを都市部が受け取るという具体的な循環モデルが全国で数十カ所にまで拡大しています。
地理探究で扱うこうした環境問題は、教科書の中だけの知識ではなく、今この瞬間も世界中でルールが作られ、技術が進化している「生きた知識」です。だからこそ、日頃からニュースに触れ、「今、社会で何が起きているのか」に興味を持つことは、受験に挑むうえで不可欠な姿勢だと言えます。
理系科目も例外ではない
ニュースに関連があるのは文系科目だけではありません。化学でも近年話題となっているゼオライトに関する出題が見られました。
ゼオライトとは主に火山灰が長い時間をかけて変化してできる天然の鉱物であり、内部にたくさんの細かい穴を持つ多孔質構造が特徴です。
近年大きな注目を集めている、東大発のスタートアップ企業Planet Savers社のDAC(直接空気回収技術)は、ゼオライトの持つ「特定の分子を捕まえる」という性質を最大限に活用したものです。試験ではイオン交換膜としての役割が問われましたが、どちらの技術も根底にあるのはゼオライトの微細な穴が織りなす化学的特性に他なりません。
こうしたニュースを通じてゼオライトが「今まさに世界を変えている素材」であることを知っていれば、複雑な反応式や仕組みも単なる暗記対象ではなく生きた技術として興味を持ってスムーズに理解できたはずです。




















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