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ビジネス #イランショック 震える日本経済

ホルムズ海峡封鎖で国内の石油化学産業は減産の動き、停戦機運あっても企業のサプライチェーン見直しは急務か

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ただちに石油化学製品の供給が途絶するわけではない。日本国内で備蓄されている原油からエチレンの原料となるナフサを国内でも精製でき、国内使用量の一部を賄うことはできる。また業界関係者によれば、ホルムズ海峡封鎖前に中東で精製され搬出されたナフサが、日本に到着するまで1カ月余りかかる。それまでは、原料の確保は可能という。

9日には一部のタンカーがホルムズ海峡を通過できたとの情報も広がった。通過時にトランスポンダーを切って航行して潜り抜けたとみられる。

一時は1バレル=110ドルをつけていた原油価格は80ドル台にまで落ち着いた。トランプ大統領が「戦争はほぼ終了」とアメリカメディアのインタビューで語ったことも市況に影響を与えた。ただ、トランスポンダーを切って通過しようとした船舶でもイランによるドローン攻撃を受けたなどの情報もあり、通過を試みる動きが他船にも広がるのか、さらにイラン側が今後さらにどう対応してくるかなど不透明さは残り、リスクは依然高いままだ。

安定供給が難しくなるおそれがあるとの見方は国内外で広がっており、基礎化学品よりも川下の分野で影響も出始めている。住友化学はシンガポールの子会社でアクリル樹脂原料を生産しているが、災害などで販売先への供給義務を免れる「フォースマジュール(FM、不可抗力)」を6日に顧客に通知した。同社も出資する原料調達先企業がFMを宣言し、調達の懸念が出始めたからだ。

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